経済的自由のある生活

金融投資

経済的自由の代名詞、FIRE(経済的に自立し早期リタイア)、億り人、配当生活。世の中には自分の望む生活をすでに手に入れた人達が実際にいて、いつかは自分もそうなりたいと願う。ただ、願うだけは当然叶うはずもなく、それを手に入れた人達は運や才能もあるだろうが、それ以上に人一倍の努力をして、リスクも取ったことで成し得たものであるはず。

私のようにローリスクでぬくぬくサラリーマンをやっている人間とは、挫折や苦しみを味わった経験もケタ違いだろう。(一つの企業に勤め続けているのもある意味リスキーではあるが・・・)ノーペインノーゲイン。何かを手にいれるためには何かを犠牲にしなければならないのだ。とはいえ、どれだけの痛み(リスク)に耐えられるかは人それぞれだし、望む結果がどれだけのレベルかも違う。

「働くのめんどくせえからFIREしちゃおっかな~?」ではない。こんなに気軽になれるなら、そこら中FIREピーポーだらけだ。あなたの知り合いに何人いる?私の周りには一人もいない。そもそもFIREできるだけの資産っていくらよ?今回は、経済的自由を手に入れるための様々なパターンを考えてみた。

経済的自由のいろいろなパターン

FIREとは

FIRE(ファイナンシャル・インデペンデンス・リタイア・アーリー)。経済的に独立して早期リタイアする、つまり、働かなくても生活できるだけのお金を手に入れて仕事を辞めること。アメリカ発祥のライフスタイルだそうで、欧米を中心に流行しており、日本にもそのムーブメントが流れてきた。欧米で流行ったら日本でも流行りがち。でも私だけじゃなくて、大半の企業戦士は「食うに困らない金が手に入ったら会社辞めたい」って毎日考えてるよね。株やら不動産からの不労所得が生活費を上回ることで、働いていなくても資金がショートしないってわけ。年間生活費×25年分の資産を築けば実現できると言われている。(世界経済に投資すると長期的にみて約7%のリターンが期待でき、そこから2~3%のインフレ物価上昇分を引くと実質約4%リターン。不労所得(総資産×4%)>年間生活費となり、資産が目減りすることなく生活費をリターンで賄える計算)

FIREするにあたって基準となる数字が年間生活費、つまり1年間食うに困らない金。では実際に食うに困らない金とはいくらなのか。これはその人のライフスタイルによって変わってくる。「年間100万円あれば暮らせる」強者から、「遊びたいから500万円は最低必要」な独身貴族、「子供2人で教育資金も必要だけど老後も大切」堅実ファミリー、「年1の海外旅行はマスト」なイケイケファミリーまで。要はどれだけの生活レベルを望んでいるのかをはっきりさせる必要がある。堅実ファミリーの世帯の年間総収入が500万円とすると、それを4%ルールの不労所得で得るには1億2500万円をまず貯める必要がある!複利計算アプリで試算したところ、30年間毎月18万3000円を4%リターンの投資につぎ込んでやっと貯まる計算。平均的な収入のリーマンではほぼ無理。ほんとに流行ってんのか?これ?

FIREの種類(ファット、リーン、サイド、バリスタ、コースト)

先ほどの年間生活費の全てを不労所得で得ようとするのは、いわゆる完全FIREというやつ。貯蓄・投資に回す額が半端なく大きく、かなり高い目標になるので現実的ではない。しかし諦めて何もしなければそれまで。人生何も変わらない。完璧を目指さずとも、いいバランスで貯蓄・投資に回し、納得のリターンを得ることが大切。完全FIRE以外にも様々な種類があるので、自分のライフスタイルにあった物をマネするといい。

ファットFIRE

誰もがうらやむ完全FIRE。FAT(豊かな)の名の通り、不労所得だけで生活できるだけでなく、豊かな暮らしをすることが出来る不労所得があり、石油王的なイメージ。これを達成するには、相当稼ぎがいいか、リスクは高いがリターンの大きい投資に全集中する他ない。誰でもできることではないのは間違いない。

リーンFIRE

別名「仙人」。極限まで生活費を切り詰めることで、最初に用意する金額を減らすことが出来る。ただし、200万円/年と質素な暮らしを目標とした割に、最初に必要な資産は5000万円と決して安くない。何が何でも働きたくないならこれを選べばいいが、5000万円も貯められる人は、結構仕事ができて上手く世の中を渡っていける人なんじゃないかなとも思う。

サイドFIRE

運用資産からのリターンをメインに、足りない生活費を副業的に仕事をして賄うするスタイル。もはやリタイアしていないのでただ悠々自適なだけに思うが、不労所得だけでは不足するということは、最初に用意する金額を少なくできるというところがキモ。「仕事したくないけど少し足りんから仕方なく」といったイメージ感が強い。

バリスタFIRE

サイドFIREの親戚。バリスタとは、コーヒーショップのイケてる職人。企業戦士として、コンクリートジャングルでがっつり働くのではなく、ゆったり自分のペースで好きなことを仕事にする。趣味を仕事にすると色んな側面が見えてイヤになっちゃうことがあるけど、パート・アルバイトくらいの働き方でストレスフリーなのってなんか素敵やん?

コーストFIRE

コーストとは、海岸・沿岸のほか、「のんびりやっていく」という意味もある。他のFIREはリタイア(セミリタイア)後に必要な資産を築いて達成するのに対し、コーストの場合は、老後など将来お金に困らない目標金額を設定して、それに向かっていく道中そのものといった感じ。老後に目標金額達成するのでは、もはや早期リタイアでも何でもないが、今の満足と将来の安心をバランスよくできるのは結局これなのかもしれない。

リタイア以外の経済的自由

FIREの定義がここまで自由なら、「普通に働いて、遊ぶ金についてのみ投資で経済的自由を得る」なんてのもありかもしれない。逆に「毎月の家賃などの固定費を不労所得で賄う」のが目標でもいい。ライフスタイルはそれぞれなので正解なんてない。個人的には、年間の生活費を完全に賄うだけの資産を築くのはかなりハードルが高い。バリスタやサイドFIREも憧れるが、やはり満足な生活を送れるだけの不労所得を得るにはかなりの資産形成が必要。現時点で出来そうなのは、節約投資を積極的に行い、少しづつ資産を増やし不労所得を年々多くしていくこと。この小さな経済的自由を、投資に回すもよし、家族旅行に使うもよし、固定費に充てるもよし。小さくともコツコツ積み上げて、最終的に大きな経済的自由に発展させようと思う。名付けてリトルFIRE(仮)

まとめ

同じFIREといえど派生品が多く、リタイアとか経済的独立というワードに拘る必要はないように思える。視点を変えて、「普通に働いて将来に向けて貯蓄をするコースト+副業で気軽に好きなことをするバリスタ+不労所得で海外旅行とか行って今もエンジョイしちゃう」FIREなんてのもいいかもしれない。(コーストバリスタリッチFIRE?)一口に経済的自由と言っても千差万別。取れるリスク許容度、資産を築くまでの時間や労力によって最終目標地点をどこに置くかは、その人の人生設計そのものになる。大切なのはリスクとリターンのバランス、目的を持って今の自分と未来の自分にバランスよく投資する計画性を持つこと。未来のために今を犠牲にするアリ。何もしないで今を楽しく暮らすキリギリス。どちらか極端を選ぶのではなく、お互いに今を楽しく生きつつ、未来の備えも計画しているグレートなアリとキリギリスになりたい。

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